整形外科・接骨院・整骨院・整体院・ほぐし屋さん
痛みが出た際にどこに行こう?と考えると思います。
冒頭の羅列。
どう違うかご存じですか?
『整形外科』は理解されていると思いますが、お医者さんが開業している、いろいろな病院の中でも特に、筋肉や関節・骨格に関する領域のスペシャリストです。
病院であるため、保険を利用して種々の治療を受けることができます。
それであるがゆえに、ここが痛い・あそこが痛い・・・と患者さんが思っても、
きっちりとリハビリテーション1単位=「20分で各種徒手検査・運動療法等を実施する」形になります。
レントゲンやMRIなどの画像診断装置を使うことにより痛みの原因を診断したり、お薬の処方も受けられます。
「接骨院・整骨院」とは地味に名前が違いますが、同じ「柔道整復師」という国家資格を取得した人が開業している院になります。専門は筋肉・関節・骨の怪我に対する手当・回復を促します。
3年間医学を学び、「国家資格を取得した者」が柔道整復師となり、あくまでも「お怪我」が専門であり、レントゲンなどは撮影することが出来ません。お薬の処方に関しても出来ません。
保険を利用した施術も受けられますが、整形外科と違う点は徒手で検査を行い各種疾患を鑑別し応急手当・回復を促すため、より患者さんに寄り添う形をとります。(あくまでも主観であり必ずしもそうではありません)
整骨院では保険診療に限らず、筋肉・関節・骨格のお怪我に対して、保険外でより時間をかけての施術や各種物療機器を使って早く痛みから解放されるように施術を受けることも出来ます。
「整体院」とは、あくまで身体のケアの為に各種独自の考えをもって施術を行う人が運営する院で、あくまで資格取得者かどうかはその中の勤務する人次第。有資格者もいれば、数日研修を受けた程度の人もいれば最も当たりハズレのある何とも言い難い場所です。信頼できる人と巡り合えれば劇的な効果を得られるかもしれませんが、逆に身体を壊してしまうトラブルに見舞われることも無きにしも非ず…
どの場所にご自身の身体をゆだねるかは人それぞれですが、当宮町鍼灸整骨院では、ご来院された患者様に対して問診・各種検査を実施し、痛みから解放されるように手を尽くさせていただきます。
そんななかで、明らかに適応外・医院にて要精密検査と判断した場合には医院への紹介状を作成し受診していただくこともございます。
今回、ご紹介させていただく例もそんな一例です。
30代 男性
【現病歴】
朝起床したらどうにもこうにも首から肩にかけて痛くなった。前日までは全く症状はなく、起きたら首を回せない。肩から腕の付け根に痛みが走る。思い当たることは一切なく、寝違えた。
【所見】
振り向く動作で一方への動きが制限あり、首の角度に関係なく三角筋という肩の筋肉に表現のしようのない疼痛が走る。
三角筋は首から出るC5・C6神経(腋下神経)支配であり、
上肢の腱反射を一通り行ってみると、腕橈骨筋反射を行った際に、「橈骨逆転反射」が出現しました。
これは本来、
腕橈骨筋腱を打腱器で叩くと筋収縮が発生し肘は屈曲するはずの所、肘の屈曲は出現せず、手指の屈曲が起きます。
C5髄節の障害によって腕橈骨筋の反射が消失し、C8髄節の手指屈筋反射が亢進するために生じます。
つまり、この反射がみられる場合、頚部のヘルニアが発生しているものと思われ、
さらに言えば首から腕に向かう神経の大本である脊髄神経にも影響が出ている可能性を意味します。
当院での処置としては、頚部の消炎処置を行い、神経痛の抑制のための電気治療を行うとともに、医院への紹介状の作成と説明をさせていただきました。
後日医院からのお返事をいただき、想定よりやや重い状況でした。
説明をさせていただいても、医院を受診するのを拒まれる方もいらっしゃいます。
今回は説得が功を奏して受診していただきました。
世の中には難病を治す・手術を勧められるほどの症状から奇跡の回復を起こすという治療法も噂程度ですが聞きます。
当院では標準治療を基本とし、古から続く東洋医学の鍼灸治療も実施しますがあくまで適宜プラスで行う形です。
お体の不調でお困りの方はお気軽にご相談いただけますと幸いです。
※橈骨逆転反射の解説記載は「岐阜大学 大学院医学系研究科 脳神経内科学分野」のコラム内文書を引用させていただいております。
はり師きゅう師 和田
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