宮町鍼灸整骨院の花粉症鍼灸治療、おかげさまでご好評をいただいております。
誠にありがとうございます。
さて、当院の花粉症治療は、鍼灸中心で行っておりますが、
では、鍼灸で何をどうしているのか?
どういう狙いで行っているのか?
を少し説明いたしましょう。
花粉症のメカニズムについては、ここで改めて説明はいたしません。
どこにでも情報は転がっていますので、そちらをご参照ください。
私どもが花粉症について、何に着目しているのかと言うと、
それは3つあります。
まず1つ目は、花粉の量。
現在、どのくらいのレベルで飛散しているのか、今日の天候や風力でどのくらい影響があるかなど、環境面における基本的な情報を把握し、相応の対策を考えます。
もちろん、コレは鍼灸は関係ありませんね。これは鍼灸ではコントロール不能です。しかし重要ではあります。治療と並行して、生活パターンを見直して、被曝を抑えられる部分は抑えたいところ。少なけりゃ少ないほどいいことは間違いないので、外出を控えたり、高性能マスクによる防護、服の素材の見直しなど、一般的に言われる工夫できる部分はするべきです。
2つ目は、アレルギー素因。
その人が、そもそも遺伝子的にアレルギー体質かどうか?ここは把握しておかなければなりません。それがないと治療の計画やゴールの設定が正しくできません。この部分もあまり鍼灸が介入できそうもない部分ですが・・・
でも、体質を変える、という点においては、少しだけ介入できます。遺伝子を変えることはできませんが、その遺伝子による状態がすべて表出するわけではありません。同じ遺伝子を持つ双子であっても、治療をした人としていない人では差が出てくると思います。体質の改善によって遺伝子の影響がモロに出る状態から、あまり表に出てこない方向へ導くことが考えられます。
3つ目は、粘膜の健全さ、強さ。
コレです!ここを当院の鍼灸治療では最大の標的として狙って行っております。
花粉が飛散して、最初に人体に侵入する経路として、鼻粘膜、口腔粘膜、結膜等が挙げられます。
みんな膜ですね。コレ粘膜です。粘膜はヌラヌラと粘液を分泌している膜です。
粘膜は身体の内部を中心に、至る所にあります。花粉症において、これらすべての粘膜が重要という訳ではなく、上記の3つを中心に、直接花粉が付着する可能性の高い部分がカギを握っています。
要するに花粉が付着する粘膜の状態を最高の状態にしておけば、かなり症状は抑えられるということになります。
ここは直接的な最前線として重要なのですが、間接的に重要な粘膜もあります。
それは腸粘膜なのですが、ここは免疫に関するところで重要で、こちらも鍼灸でコントロールしていきたいところ。
でも、今回は腸粘膜については置いておきます。
まずは最前線粘膜である鼻腔、口腔、眼に存在する粘膜ですが、そもそも粘膜はとてもデリケート。その敏感性をもって外敵から身体を守る免疫機能の最前線を担っています。
しかし、このデリケートさが仇になり、粘膜における免疫機能は諸刃の剣。弱すぎると容易に病原体の侵入を許し感染、強すぎると過剰な反応を起こしアレルギーとなります。
ちょうどよい加減でないとうまくないんですね。
そして、この機能のちょうどよさをコントロールしているのが自律神経。
つまりまずは自律神経バランスの調整が鍼灸治療の最初のカギとなります。
そしてアレルギーによる粘膜の慢性炎症状態の巣となっているであろう扁桃の正常化。
さらには各粘膜の炎症の鎮静化。これらは経絡を使ってコントロールしますが、バランスよくこれらの処置をして体を整えますと、花粉症の症状も自らの力で抑えていくことができます。
そう、最終的には、自分の力で自律神経が整い、粘膜を正常化させ、強くして、花粉に影響を受けない身体に変えていきます。
ちなみに粘膜の正常化、強化と言うのは、第一に粘膜の機能として異物である花粉の物理的排除機能の正常化。第二にリンパ球B細胞の必要以上の増加をさせず、抗体生成量を過剰にさせないことです。
こんなことを考えて狙っているんです、鍼灸は・・・。
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