今回は膝の痛み第5回 ジャンパー膝についてです。
【ジャンパー膝とは】
バスケットボールやバレーなどのジャンプ動作の繰り返し動作により、膝関節を伸ばす組織の障害の事をいいます。
広義では前回紹介したオスグッター・シュラッター病や太ももの筋肉(大腿四頭筋)の腱部分の炎症を含みますが、今回は狭義のジャンパー膝、膝のお皿の真下の部分の痛みについて紹介していきます。
ではそもそもジャンパー膝で痛める場所はどこなのか。
それは 膝蓋靭帯 という場所です。
この膝蓋靭帯は膝のお皿の真下、膝を90度に曲げたときにすじ状に浮いてくる部分をさします。
【負傷原因】
ジャンパー膝はシュラッター病と症状が類似しており、原因としてあげられるものはほぼ同じといわれてます。
大きく異なるのは痛みの場所です。
ジャンパー膝は別名 膝蓋靭帯炎と呼ばれる通り、靭帯の炎症です。
膝蓋靭帯は大腿四頭筋の力を膝の下へ伝える役割をもち、ジャンプ動作の大腿四頭筋の収縮力が繰り返し伝わることで炎症や微細な損傷が発生します。
【症状】
膝蓋骨の下縁に沿った圧痛
スポーツでの脛骨粗面に限局した圧痛・腫脹・熱感
痛みによる膝の曲げ伸ばし動作の制限
体重をかけたときの痛み
上記があげられます。
【当院での治療】
まずは痛みのある場所の再確認・検査を行った上で損傷の度合いを想定します。
症状が現れてから約3日間はアイシングを行います。
治療内容は基本的にはオスグッター・シュラッター病と同様に行います。
原因として多くみられる筋肉(おおくは大腿四頭筋)を緩めることを目的としたマッサージ・物理療法を行います。
その後個人の運動量・痛みのレベルに合わせて運動指導やストレッチも併せて行っていきます。
膝のお皿がふたつ以上に分かれる有痛性分離膝蓋骨では同様の症状がみられる怪我のため、 症状によっては整形外科に紹介状をお渡しし、病院にて精査をすすめる場合もあります。
そもそもジャンパー膝はオーバーユース、いわゆる使いすぎによるものがほとんどです。一度練習を休むことで痛みが軽減することもありますが、その後の練習再開によって症状が戻ってしまうこともあります。
練習を休むことだけでなく練習前のストレッチ・自宅でのケアも怪我を早く治すためにも重要になるため、治療以外でのケア指導も行っていきます。
膝関節の痛みの原因は痛みの場所・症状によって治療へのアプローチが変わっていきます。
膝の痛みなどでお困り等ございましたらお気軽にご来院いただければと思います!
次回は変形性膝関節症について紹介していきます。
筆者 田中玲衣
宮町鍼灸整骨院
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