明らかに転倒してぶつけたり、スポーツ中に接触してしまって捻った場合には関節内の組織を損傷してしまった可能性が高いため、どこを痛めてしまったのか検査して対処する必要があります。
逆にこれと言って怪我をした瞬間を思い返しても分からないケースが齢を重ねるごとに多くなってきます。
ただ何となく膝が痛い。階段を上る際に痛いけど普通にしていては何ともない…
正座は痛いけど椅子の生活をしているうえでは症状が然程ない…
当院へご来院された患者様でもこんな症状をお持ちの方がいらっしゃいます。
検査を行うと、まず関節水腫と言って膝に水が溜まっているケースがあります。
関節には滑液と言って動きをスムーズにする潤滑剤が適量分泌されています。この潤滑剤が過剰に分泌された状態が関節水腫という状態です。
膝の安定性を図る半月板や靭帯組織に損傷し炎症が起こったケース・リウマチや痛風など内科的疾患・感染症が起こってしまったケースなどでも発生する為、他の症状や周囲の観察を行って鑑別する必要がありますが今回は省略します。
では本題です。
●関節に溜まった水は抜くべきか?
身体がこれ以上動いて怪我を酷くしないようにしたいと作用し、関節に水が溜まる訳ですが、何がデメリットか?
それは関節に水が溜まると、関節因性筋抑制(AMI)という状態が起こってしまいます。
AMIは関節の腫れによって身体の固有感覚受容器が働き、直結する筋肉の力が入らないようにする反応です。膝ではモモの前の筋肉(大腿四頭筋)に力が入りにくくなり、膝抜けの様な症状をきたします。
データソースは忘れてしまいましたが、とある機関で膝にあえて人工的に水(生理食塩水か滑液に類似するもの)を注射して腫れた状態を作るとやはり同様の症状が発生する為、損傷の有無ではなく関節内の圧力等を感知する神経が由来と思われます。
整形外科にて溜まった水を抜くと、筋抑制の反応は消えてくれるため一見すると良いことに思えます。しかし、関節水腫が発生するに至った原因が解決しない限りまた水は溜まり鼬ごっこになってしまします。
また、関節内は「無菌状態」の為、外部から何度も針を入れるという事は感染症のリスクもある為あまり推奨できません。
とはいえ、この筋抑制がある限り四頭筋には力が入りにくいため、膝抜けによる不意な捻りによるさらなる怪我や、四頭筋の筋力低下が進んでしまいます。
当院では、マイクロカレントという極わずかな電流を流す治療機器を使用して炎症反応を抑えたり、患部の正常な動きを妨げている筋などを働けるように施術し、比較的やさしい刺激で腫れ・痛みを軽減するように行っております。
当てはまる症状がございましたら、当院までご来院いただければ幸いです。
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