以前投稿した記事でも掲載した【離断性骨軟骨炎】ですが、最近実施した超音波エコーチェック啓蒙活動で実際に疑いがある子がいました。
実際どうだったのか、どうなっていたのかを掲載しようと思います。
・初めに
そもそも、離断性骨軟骨炎とは?と感じる方もいるかと思いますので再度ご説明。
上腕骨小頭部に生じ、骨部や軟骨部が剥がれてしまう状態の事を指します。
※以下、OCDとします。
この疾患の特徴は、初期症状がない・原因が分かっていない事です。
〇原因
軟骨は無神経組織の為疼痛を感じることがありません。
※大きさや度合いによって変わりますが
また無血管組織である軟骨には血管が存在しないので自己修復が厳しい場合もあります。
OCDの場合、この3つに分けられております。
透亮期が症状等がないことが多いため、超音波エコーでの早期発見が可能です。
もし、肘外側に痛みがあり、OCD所見だと手術適応となることがあります。
ですので、早期発見・早期治療が大切なのです!!
〇原因
この疾患についてですが、ハッキリとした原因はわかっておりません。
※投球多過で悪化はしますが、根本は不明の事が多いです。
仮説としては
・炎症性反応説
・外傷性栄養障害説
・持続外傷説
・血行障害説
・内分泌異常説
・遺伝性体質素因説
・受動喫煙説
等が挙げられます
最初にあげた、疑いの子ですが、医師の検査結果は【離断性骨軟骨炎】でした。
今後はノースローで経過観察とのことで、まずは手術は免れそうです。
症状は完全に無症状でした。本人や保護者の方も痛みがないのに病院へ行くというのは抵抗がある様子でしたが、しっかり説明を行い納得していただきました。
最後に
OCDの初期を見つけやすいのは超音波エコーと言われています。
今回見つかった子も、チェックを行わず練習を続けていた場合は、手術や肘の可動域制限が出ていてもおかしくはないと思います。
今後も超音波エコーを通じて活動を行い、子供たちが長く楽しく野球ができる環境づくりをしていければと思っております。
【筆者 柔道整復師 鈴木拓夢】
宮町鍼灸整骨院
〒980-0004
仙台市青葉区宮町2-1-47阿部幸ビル2F
022-268-0855
【Instagram】
コメント