今回は膝の痛み第3回 内・外側側副靭帯損傷についてです。
【内・外側側副靭帯とは】
側副靱帯とは大腿骨と脛骨(すねの骨)をつなぐ靭帯のことを指します。
大腿骨に対する脛骨の左右方向への制限の役割を担っています。
【負傷原因】
膝関節への側方へのストレスが加わることで発生します。
内側側副靱帯(MCL)損傷は膝関節に外反力が作用し発生します。
→下画像参照
接触・非接触でのスポーツによる損傷、交通事故等での発生が見られます。
外側側副靱帯(LCL)損傷は膝関節に内反力が加わることで発生します。
→下画像参照
接触でのスポーツによる損傷、交通事故等での発生が見られます。
※内側側副靱帯損傷は膝の靭帯損傷のうち最も多く見られ、その原因の一つとして大腿骨の軸と脛骨の軸が約15度外反しているため、外反方向に力が加わりやすいことが挙げられます。
このことから内側側副靭帯損傷では接触での損傷に加え、非接触での損傷が原因として挙げられます。
【症状】
内側側副靱帯→外反方向への動揺性
外側側副靱帯→内反方向への動揺性
※内・外側どちらも陳旧例では膝への不安感を訴える
受傷直後からの強い痛み
膝関節の腫れ
体重をかけたときの痛み
上記があげられます。
【当院での治療】
これまでと同様にまず痛みのある場所の再確認・検査を行った上で損傷の度合いを想定します。
損傷部位に対して治癒の促進・疼痛抑制のための電気・超音波をかけていきます。
その後日常生活動作での疼痛軽減のため包帯・テーピング・損傷度によっては固定材料を用いた固定を行い、損傷部位にストレスがかからないようにしていきます。
損傷部の疼痛軽減・回復が確認されたのちに固定・運動制限によって衰えた筋肉や関節の可動域の改善に加え、負傷防止のための筋力トレーニングも同時に行なっていきます。
損傷度合いによってはオペ適応になることもある怪我のため、整形外科に紹介状をお渡しし、病院にて精査をすすめる場合もあります。
靱帯損傷においては靱帯そのものの損傷の他に、靭帯の付着部が引き剥がされておこる裂離骨折の場合があり、整骨院・接骨院での治療において応急処置以外の骨折の治療は医師の同意を受けた場合のみとされているため、骨折の症状が見られた場合には一度整形外科にて診断を受けることを勧めます。
膝関節の痛みの原因は痛みの場所・症状によって治療へのアプローチが変わっていきます。
膝の痛みなどでお困り等ございましたらお気軽にご来院いただければと思います!
次回は膝のオスグッドシュラッター病について紹介していきます。
筆者 田中玲衣
宮町鍼灸整骨院
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