特にこれといった原因もなく、股関節に生じる謎の痛み…
サッカーなどのスポーツを中心に、鼠蹊部(股関節)周辺には様々な原因で発生する各種の痛みがあります。
『鼠蹊部痛症候群』(グロインペイン症候群)という名前を聞いたことがある方はあまり多くはないかと思います。
この疾患のおおまかな概念としては“股関節周囲の痛みの原因となっている明らかな器質的疾患のないもの”
つまり、骨折のようにレントゲンで見たときに“ここがこうなっているね”と確認できるものがないのにも関わらず、股関節周囲に痛みが見られるものを言います。
【原因】
グロインペイン症候群の痛みの原因は股関節周囲の筋肉の硬さやによる柔軟性の低下、筋力低下が主な原因としてあげられます。
足首の捻挫後や、足の肉離れ後、適切な治療やリハビリを行わなかった結果、身体の安定性や連動性に問題が生じ、そのまま無理なプレーを続ける事でも股関節の痛みは生じやすくなります。
【好発スポーツ】
様々なスポーツ選手に起こりうる鼠蹊部痛ですが、他の競技と比べサッカー選手に多く見られます。陸上競技(中・長距離)、ラグビー、ホッケー、ウエイトリフティングなどで20歳前後のスポーツ選手に好発します。
【症状】
筋肉の柔軟性がなくなり可動性が低下し、骨盤周りを支える筋力低下により骨盤の安定性が低下、体幹と下肢のバランスが崩れることにより連動性が低下している状態でボールを蹴ったり、走ったりすることで運動の負荷に耐えることができず股関節に痛みが生じます。
痛みが強い場合は恥骨の疲労骨折なども考えられます。
【予防法】
鼠径周辺部痛症候群と考えられる選手の特徴としては、股関節周囲筋の柔軟性の低下が挙げられます。なかでも重要なのは、股関節内転筋群の柔軟性を保つことです。股関節周囲の内転筋、伸展筋(大殿筋・ハムストリングス)、屈曲筋(腸腰筋・大腿直筋)、のストレッチを運動後に行うことをおすすめします。静的ストレッチ(ゆっくりジワーっと)を10~20秒行います。
股関節の痛みでお困りなことがございましたらお気軽にご来院いただければと思います!
筆者 柔道整復師 伴野 愛実
宮町鍼灸整骨院
〒980-0004
仙台市青葉区宮町2-1-47阿部幸ビル2F
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